小学4年生の思い出

今朝、アルバイト先に向かう途中に１本の梅の木をみた。

この時期になると誰しもが小・中学生時代の記憶を思い出すもの。
私も例に洩れず、過去の自分にひとたび思いを馳せました。

私が昔通っていた学校には裏山がありました。
それもずいぶんと大きな山で、うちの校舎3校分は優に超えるだろうといった感じです。
イメージしやすくするために以下のイラストをご用意致しました。

当時は裏山に入ることも許可されていたのですが、ある一大事件をきっかけに山に入ることの一切を禁じられるのですが、それはまた別の機会にでも。

でですね？こんな山を目の前にして食いつかない子がいるでしょうかいないんですハイ。
子供はみんな山が大好きですから。
私たちも血眼になるほど遊び尽くしました。
鬼ごっこ、缶蹴り、かくれんぼ、生き物探し、山でやれることは全てやったつもりです。
でもね？まだあったんですやれること。
それは小学4年生時代のある冬の日のこと、友達がおもむろに言いました
「みんなで秘密基地を作ろうよ」
その言葉が響いた途端その場の空気は最高潮に達し、反対する者は誰一人いませんでした。
こうなったら子供たちの行動力は凄まじいものです。
その日のうちに計画を立てて、翌日には実行に移すんですから。

とは言え当時の私たちは小学生。
これといった技術を持ち合わせているわけもないため、大した基地は作れませんでした。
何なら基地を作るための材料すらままらない状態でした。
みんなで何を使うか、どうやって組み立てようかなどをいろいろ模索した結果、体育館地下の発泡スチロールとブルーシートを使って組み立ててみようという話でまとまりました。

んで作った基地がこちらになります。

竹でブルーシートのタープを張って、その下に発泡スチロールでそれっぽいものを作っただけの簡素な基地です。　
これでも当時の私達からすれば相当凄いものを作ったと！
「ここが僕たちのアジトなんだ！」と！！
あの時の皆の笑顔は今でも鮮明に覚えています。
最後に、山を借りているわけだから山の神様にお供えをしようという体で神棚を設け、お供え物としてカールを捧げました。
とは言っても、私たちはあくまで「秘密基地を作ること」を目的としていたために完成した以上
特段やることもないわけで。
周りも竹が生い茂っており動くことも出来ませんでしたし。
なのでやれ３DSだぁやれスマブラだぁと、とにかくゲーム三昧。
DSの充電も切れて暇な時間が続くと、誰かがおもむろに「お参りしようよ」と言い出して……すると矢継ぎ早にいうわけです。
「俺もっ！」「僕もするー」「あたしもぉぉぉぉぉぉ‼」
それからは皆で一斉に神棚にお祈りをし、挙句の果てには供え物であるカールを食べる始末。
それでも楽しかったんです。
何度も心躍ったのです。
みんなで歌って、みんなで笑って、青春の限りを尽くしたのです。
そんな思い出の地に再び行ってみようと考えたのが、私が高校生１年生、１５回目の春を迎えた頃でございます。

お待たせしました
ここからが本編です

少し話を飛ばしまして、こちら裏山の中腹でございます。
昔はよくここで鬼ごっこをしたものです。
あの時はよく転びましたよ。
そして転ぶと枝が刺さって…これがとにかく痛いんですね…。
うぅ…古傷がアぁ………
見たところ誰かが手入れをしてくれたのでしょうか。
そのお陰もあり、サクサクと進むことが出来ました。
ここから竹林ゾーンに入ります。
思い出の地と数年ぶりの御対面…当時の記憶が蘇ります。

ちょっと進んで何かを発見！
これは…キノコ栽培の原木なのでしょうか？
食えたものじゃないですね。

竹林を奥へ奥へと行きますと、またもや何か発見。
これはお墓ですね。
肌ざわり的に私の地元の石を使用していますね。
歴史を感じる美しい墓石です。
こんにちは、先輩方。
今だけは見守っていてくださいな。

ふっ……ふっ………ッイ‼……ふっ……

なっげぇ…………

何を隠そう、道をすっかり忘れているため正規ルートが分からないんです。
まぁこんな山に正規もくそもないので………お？

見つけましたッ！見つけましたッ‼‼

奥に石のようなものが見えると思いますが、われらが秘密基地の骨組みである発泡スチロールです！
数年ぶりとはいえ、私たちの思い出が詰まったあの基地を、私が見間違えるわけがありません！
ようやく見つけましたぁ。
本当に長かったです。(2時間)
さて………お待たせ致しました！ついに我らが秘密基地をお披露目です！

３！

２！……

イッ…ああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁ…………ッ‼‼
思い出がああああああああぁぁぁぁぁ……ッッ‼‼‼‼
これはｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ

自然の前では無力と云いますが、これはあんまりではありませんか。
いやま実際ね、お世辞にも基地とは言えないくらいのクオリティでしたし、そんな予感はしていました。

ただ、ここまでの惨状にはもはや笑うほかありません。
…なんかストーンヘンジみたくなってますね。
これはこれで趣を感じます。
というかブルーシートはどこに消えたのでしょうか。


…基地の様子も無事に見ることが出来たので、そろそろ帰ります
あっ、ちゃんと確認できる発泡スチロールは回収したのでその辺はご心配なく

はい、山から帰ってまいりました。
思い出の基地がよもやこのような最期を迎えていたとは……。
山の神様にとっては、カール１つじゃ不服ということなんですかね？
ともかく、皆さんが今後もし秘密基地を作りたくなったのであれば、取り敢えず木材を用意することをオススメします。

最後までお読みいただいたことに心からの感謝を
またお会いしましょう

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